電柱日報

日々の由無し事

『MELTY BLOOD. Act Cadenza』(エーケード/エコール)

渡辺製作所(現:フランスパン)による『月姫』格ゲーがアーケード進出だそうで、ネタかと思ったらマジでやんの。
秋葉原ロケテが行われたらしいですが、まとめっぽいサイトを見る限り非常に微妙なご様子。
グラフィックなんかもマンマPC版をNAOMIに移植しただけらしいですし、ダッシュしただけで処理落ちするとかもう散々な言われようです。(つかね〜、PC版と同じレベルのグラフィックならPCで遊ぶよワシ)
そもそも、『MELTY BLOOD』『Re/Act.』自体が月姫という要素を抜きに格ゲーとして良い出来だったかというと非常に疑問ですし*1、今のアーケード事情で格ゲーというのもこれまた疑問。なんか大コケしそうな予感がヒシヒシと致します。
それにしても、©に渡辺製作所が出てないそうで、権利関係すべてエコールなりTYPE-MOONなりが買い取ったんでしょうか。
個人的には『月姫』格ゲーのアーケード展開を考えるのであれば(この展開自体が疑問ではありますが)、『MELTY BLOOD』とはまた別な流れで一から(『MELTY BLOOD』以上のものを)作るべきではなかったかと思います。
PCで『月姫』をプレイしていて格ゲーに興味がある層は、すでに『MELTY BLOOD』をプレイ済みでしょう。そうした層にPC版『MELTY BLOOD』のマイナーダウン製品が受け入れられるとも思えませんし、逆に『月姫』未プレイな層に対して訴求力を持つほどのクオリティを『MELTY BLOOD』という格闘ゲームが持つようにも思えません。
それよりは、せめてGGXレベルのグラフィックで『月姫』キャラを操作できるまったく新規のタイトルをリリースする方が、アーケード展開としては成功するのではないかと。
その分製作コストはかかるでしょうが現状の『Cadenza』は開発コストは切り詰めて美味しい所だけ持ってこう的な思惑(営利企業としては当然のことかもしれませんが)が見え隠れしてニンともカンとも。
MELTY BLOOD』という商標もエコールが握っちゃっう*2みたいですし、今後フランスパンが『MELTY BLOOD』名のゲームを出すことは難しくなったんでしょうね。バグ修正パッチはともかく、新キャラ追加なんかは絶望的なんじゃないでしょうか。
結局、メジャー嗜好(志向)のTYPE-MOONと、あくまで同人サークルである事を選択したフランスパンとの間に溝が出来てきたんでしょうが、果たしてTYPE-MOONが金にならないフランスパンを切ったのか、フランスパン側が同人とは異なる責任が発生する商業ベースへ移行したTYPE-MOONと付き合う事から逃げたのか。
TYPE-MOON渡辺製作所、そしてエコールの三者(社)間でどのような話がなされたのか気になるところではあります。

*1:月姫』のアクションとしては結構気に入ってますが、見ず知らずの人間と対戦して楽しいバランスかと言われると……。

*2:商願2003-113127。出願中。