電柱日報

日々の由無し事

『扶桑武侠傳』(新紀元社)

近年、「英雄 〜 HERO 〜」やら「グリーンディスティニー」といった映画が公開されて好評を博したとは言え、日本ではまだまだマイナーな「武侠モノ」というジャンルを再現できるTRPGルールです。
扶桑と呼ばれる架空の日本(歴史のかなり早い段階から中国による支配が行われている)を舞台としていますが、この世界自体を「江戸時代の作家による『扶桑武侠演技』という架空伝奇小説による」とすることで、多少無茶な出来事をも許容できるようにしているのが面白いですねぇ。
サイコロとトランプを両方使用し、どちらを判定に利用するかをPCがその都度選択できるという興味深い判定方法を採用しています。
そのほかにも、「いつ」「どこで」「だれが」式に過去の出来事を構築する「忘れえぬ思い出決定表」や、4ページに渡る「姓名決定表」などのチャート類も充実。
ざっと目を通した限り、なかなか興味深い題材ではあるのですが、武侠になじみの無いプレイヤーにどうやって武侠らしさを提示するかが結構大変かもしれません。

扶桑武侠傳 Role&Roll RPGシリーズ

扶桑武侠傳 Role&Roll RPGシリーズ