電柱日報

日々の由無し事

『ジーニアス・パーティー』

今日できるだけ遊んで、明日は研究室へ出向く予定。
ということで、ちょっと気になっていた映画を観に行ってきました。
7人の監督がそれぞれショートフィルムを持ち寄ったアニメーション作品集でございます。
7人7様の世界観で、すべてを楽しめる方は多くないかもしれませんが、どれか1つくらいは心に引っかかる作品が有るんじゃないでしょか。
個人的に判りやすいんじゃないかと思う順でならべると、

渡辺信一郎監督「BABY BLUE」
特に不思議な事は起こらないまっとうな青春作品。
福山庸治監督「ドアチャイム」
日常に入り込む不思議な現象。
河森正治監督「上海大竜」
近過去の地球に現れる変形ロボ+α。SFの範疇。
木村信二監督「デスティック・フォー」
現実とは異なる世界(ただし世界のルールは割と容易に把握可能)のお話。
湯浅政明監督「夢みるキカイ」
世界のルールは把握しづらいが明確なストーリーが感じられる。
福島敦子監督「GENIUS PARTY」
ストーリー不在。異世界の現象観察っぽい。
二村秀樹監督「LIMIT CYCLE」
もはや観念の世界。

って感じ。
でもって、見終わって残った印象が強かったのはほぼ逆の順番でしたね。
「LIMIT CYCLE」ではローレンツアトラクタやフラクタル、カオス回路などカオス理論に関連するガジェットが散見されます*1。それらと宗教的なシンボルの数々、自問自答を続ける主体。
ハシカのように誰しも1度くらい考え込むような、言ってしまえば「チラ裏」的呟き(by 連れの人)を映像作品に仕上げてしまう力技に乾杯。

*1:直接示されては居ませんが、やはり頻繁に登場する蝶からもバタフライ効果を連想させられます