電柱日報

日々の由無し事

『お姉チャンバラ』(D3パブリッシャー)

低価格でPS2ソフトを提供するSIMPLE2000シリーズの第61弾です。基本的に安かろう悪かろうなイメージのあるSIMPLE2000シリーズですが、極々稀に『The 地球防衛軍』の様な超当たり品が出てくるのでなかなか侮れません。
でもって、この『お姉チャンバラ』ですが……。
非常に惜しい出来となっております。
ミニスカルックのお姉ちゃんがポン刀片手に群がるゾンビを千切っては投げ千切っては投げ、というアクションゲームなのですが、基本的な操作感はキーレスポンスも良く、大量のゾンビを刀一本でなぎ払っていく所などは非常に爽快。2,000円という価格を考えれば充分及第点ではあるのですが、細かい作りこみの甘さがあり、プレイ中にストレスを感じてしまうのが残念です。
特にロックオン機能の中途半端加減は個人的に致命的。通常動作では左右に平行移動する方法が無いため、ボス線などではロックオンに頼ることになるのですが、ロックオンボタンを離すと即座にロックオンが解除されてしまう上、ロック御中は移動が極端に遅くなるので目標に視点をあわせたまま攻撃を回避する事はほぼ不可能です。ロックオン中に左右+ジャンプ出る側転がサテライト*1に使えそうな唯一の行動なのですが、側転を繰り返していると何故か通常のジャンプになってしまい、目標を見失う事がままあります。
また、ほとんどのボスはダメージを与えても怯まず、ほとんど予備動作もなく全身に当たり判定が発生したり、頭上で分銅を振り回している際に足元にまで判定があったり、必ず自分の近くへテレポートするダッシュ攻撃だったり、ボスの行動パターンには理不尽さを感じてしまうものがあります。
その他、扉に接触しただけでマップが切り替わってしまうため、戦闘中に不意に部屋の外へ出てしまったり、墓石やベッドをジャンプで飛び越えられなかったりと、なまじ操作感が悪くないだけにこうした部分が非常に気になります。
「まぁ、言っても2,000円だし」という感想を多く聞きますが、もう少し何とかなれば普通に面白くなりそうなだけに残念です。

*1:相手の周囲を一定距離を保ったまま回り込むように移動する戦法。惑星に対する衛星のような軌道を取ることからこう呼ばれる。