電柱日報

日々の由無し事

『世界樹の迷宮』(ATLUS)

古き良き3DダンジョンRPGの血統がここに復活。
キャラ絵こそ今時のデザインですが、固定キャラがしゃべりまくるような濃いシナリオ等は無く、パーティメンバーをすべて自分で決め、クラス構成も自由なWizスタイルでございます。
さらに、ダンジョンアタックと言えばオートマッピング標準装備の昨今、こちらはタッチパネルを利用するとは言え自らの手でマッピングを行う硬派仕様。
しかも、序盤はチュートリアル〜なんてヌルゲーとは違い、いきなり地下1階から雑魚が全力でコチラを殺しに来やがります。
特に毒攻撃は凶悪。敵の通常攻撃が10ダメージ前後の時点で、一旦毒状態になると毎ターンその倍以上のダメージを継続的にくらい続ける事になります。
運悪く、初めて毒をくらったキャラが最大HP22のメディック(回復役)でして……。一瞬にして回復役を失ったパーティがその後の攻撃をしのぎ切れるはずも無く、ゲーム開始後20分にして初全滅の憂き目に……。
とまぁ、自分で書いていてもネガティブな事ばかりなように見えてしましますが、嘘偽り無く上記のすべてがこのゲームの売り!!
常に死と隣り合わせのドキドキがたまりません。
そいえば、WizardryでもLv5くらいまでは戦闘1回ごとに町へ帰ってたなぁ、とか懐かしい感覚を思い出したりなんかいたします。
事ほど左様にゲーム部分は文句のつけようが無い本作ですが、ユーザインタフェースはチョイといただけません。
せっかくタッチパネルという、自由にインタフェースを構築できるガジェットを使っていながら、全く有効に使われていないように感じます。
代表的なところでは、LRボタンが表示マップの階数変更専用になっているので、移動中に平行移動もできなければ、装備画面などでキャラクタの切り替えもできません。
その結果、新しい防具が手に入り、キャラAとキャラBに装備させようとすると、キャンプメニューから装備画面を選択、キャラAを選択、装備変更、キャラ選択に戻る、キャラBを選択、装備変更という手順になってしまいます。LRでキャラの切り替えができればキャラAの装備変更後、そのままキャラBへ切り替えて操作を続ける事ができます。
マップの表示階数変更なんてのは、タッチパネル上にボタンを用意しておけば済む話で、そのためにLRボタンを占有してしまうのはリソースの浪費じゃないでしょうかねぇ。
もう一点、これは賛否が分かれるかもしれませんが、戦闘中に全員のコマンド指定後の最終確認がないのも気になります。最後尾のキャラで、対象を指定しない「防御」や「逃走」を誤選択してしまうと、決定ボタンを押したが最後、修正の機会がなく戦闘が開始されてしまいます。
なまじゲームの出来がいいだけに、細かい操作性でチビチビとストレスが溜まる仕様は勿体無いなぁと。